

テキーラとは?
❶ 200 種類以上あるアガベの中から「アガベアスル」を原材料として使用する。
❷ 原産地呼称で保護された指定産地で育成したアガベアスルを使用し、製造したものである。
❸ 蒸留回数は2回以上。
❹ アルコール度数は35%~55%以内である。
❺ メタノールの値は3mg/ml以下である。
❻ 水以外のメローイング(添加物)は1%以下である。
❼ ボトルのラベルにNOM番号(4桁の生産者番号)を記載する。(例:NOM9999CRT)

- ❶ テキーラ
- 糖分の51%以上はアガベアスル由来でなければならない。残りはサトウキビの糖蜜やショ糖、ブドウ糖、トウモロコシなど他の天然由来の糖分を用いてもよい。
- ❷ 100%アガベテキーラ
- 糖分の100%がアガベアスル由来のもの。ラベルに “100% de agave”, “100% puro de agave”, “100% agave”, “100% puro agave”等のいずれかの記載がなされている。


















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オロ ORO
- JOVEN (ホベン)、GOLDと呼ぶ場合もある。ブランコと他のカテゴリーのものをミックス、またはブランコにカラメル色素で色付けしたもの。
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ブランコ BLANCO
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SILVER、PLATAと呼ぶ場合もある。
アガベ本来のフレッシュな味わいを楽しめる。- 樽熟成期間
- 0~2ヶ月
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レポサド REPOSADO
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軽い甘みとフルーティーさがあるソフトな風味。
- 樽熟成期間
- 2ヶ月~1年
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アニェホ/アネホ AÑEJO
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樽由来のまろやかな甘みを感じられる。
- 樽熟成期間
- 1~3年
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エクストラアニェホ/エクストラアネホ EXTRA AÑEJO
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奥深い味わいと、樽の個性が強く表れている。
- 樽熟成期間
- 3年以上
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- その他
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- テキーラ マドゥラド クリスタリノ TEQUILA MADURADO CRISTALINO(公式名)
- レポサド、アニェホ、エクストラアニェホを特殊なフィルターでろ過して色を透明にしたものの総称。
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- クリア レポサド CLEAR REPOSADO / TEQUILA REPOSADO CRISTALINO
- 2018年に新発売されたレポサドを特殊なフィルターでろ過して色を透明にしたもの。
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- クリア アニェホ/アネホ CLEAR AÑEJO / TEQUILA AÑEJO CRISTALINO
- アネホもしくはエクストラアネホを特殊なフィルターでろ過して色を透明にしたもの。熟成ならではの樽の香り・甘みが残る。

- テキーラ規制委員会(CRT)
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Consejo Regulador del Tequilaの略。
1994年に創設されたメキシコ国内外でテキーラの原産地呼称を守ることを主目的とした非営利団体(NPO)。メキシコ経済省認可の下で、メキシコ公式規格(NOM-TEQUILA)の遵守とテキーラ製造の全過程を通じてその品質と真正を保証し、テキーラに関する検査及び認証を行う唯一の機関である。
2019年は創設25周年ということで、記念行事の一環として2冊の書籍を刊行。『アガベとテキーラ、成功の二元性』(CRTのこれまでの活動の総括と、CRTの会員であるテキーラメーカー自身によるプロフィールを掲載したもの)と『テキーラの技術マニュアル』(テキーラの製法の各段階について、専門の学識経験者がまとめた論文集)である。それぞれ300頁を上回る力作であり、今後のテキーラ研究には不可欠な参考資料である。

- 全国テキーラ産業会議所(CNIT)
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Cámara Nacional de la Industria Tequilera or National Chamber of the Industry of Tequilaの略。
1959年にアガベ生産者や蒸留所、メーカー、ブランドなどが集結して誕生した業界団体。メキシコ政府関係機関と協力し、テキーラの輸出に必要な法的手続きに関するサポートや、テキーラ産業の保護・発展のためのプロモーション活動を積極的に展開している。CNITのイニシャティブにより、指定地域である181ヶ所の市町村でテキーラの原産地呼称制度による保護が確立し、世界中にテキーラが普及する重要な契機となった。
- メスカル
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約200種類の中からアガベアスルを含む52種類のアガベ(竜舌蘭)を原料とするメキシコ原産の蒸留酒。
1994年にCRM(Consejo Regulador del Mezcal・メスカル規制委員会)が設立され、現在9つの州(オアハカ、ドゥランゴ、サカテカス、タマウリパス、グアナファト、サン・ルイス・ポトシ、ミチョアカン、ゲレロ、プエブラ)が原産地呼称による保護対象地域に認定。963箇所の市町村でメスカルが作られている。
2013年以降、メスカルの製造者とCRMは、メキシコ「政府のイニシャティブの下で「メキシコの飲料文化」の価値を認める新しい規格を作り、手続きに4年以上かかって2017年に新しい規格NOM-070が発効。メスカルの正統性・多様性が認められた。
アルコール度数は35%〜55%である。
現在ブランド数は201ブランド(60カ国で販売)、生産量は2017年で3985万ℓ(2011年は980万ℓ)とまだ少なく、輸出量は2801万ℓ(2011年は627万ℓ)となりこの5年間で大きな伸びを見せている注目のスピリッツである。2017年の主要輸出国は、アメリカ合衆国(64%)、スペイン(6%)、イギリス(5%)、フランス、カナダ、イタリア(各4%)である。
正規のメスカルの瓶には、CRMの認証を得たメーカー、ブランド毎の番号が記載されたホログラム(holograma)が添付されている。

- メスカル規制委員会(CRM)
- 1994年にメスカルの原産地呼称による保護宣言が公布された後、1997年に民間法人として設立された、メキシコ当局によってメスカルの製造管理を委任された認証機関である。メスカルに関するメキシコ公式規格(NOM-070)が順守されているかを検証・認証し、メキシコ内外でメスカルの原産地呼称を守り、製品の信頼性、トレーサビリティ、品質および持続可能性の保証を主要目的としている。直営のMezcal.comではビデオを通じてアガベ、メスカルの製法、メーカーなどの情報を随時発信している。
- 醸造酒
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PULQUE(プルケ): アガベプルケロを代表する約10種類のアガベを原材料に作られた醸造酒。
- アガベスピリッツ
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BACANORA(バカノラ) : ソノラ州原産の蒸留酒。アガベはエスパディン系のパシフィカのみ使用される。
RAICILLA(ライシージャ) : ハリスコ州でアガベアスル以外のアガベを原材料に造られた蒸留酒。
COMITECO(コミテコ) : チアパス州のコミタン(都市)で栽培されたアガベを原材料とした蒸留酒。
LICOR DE AGAVE(リコールデアガベ) : アガベを原材料としたテキーラやメスカル等の規格外の蒸留酒。

- その他
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SOTOL(ソトル) : チワワ州、ドゥランゴ州、コアウイラ州原産のキジカクシ科のダシリリオン(Dasylirion)から作られた蒸留酒。
