10月21日は「メスカルの日」。メキシコ大使館で記念セミナーを開催しました

2022年の『メスカルの日』を記念したセミナーイベントを、10月21日(金)と10月28日(金)にメキシコ大使館で開催しました。(主催:JUAST、後援:メキシコ大使館)

『メスカルの日』は、アメリカに続いて2018年10月21日に日本でも制定し、2019年までの2年連続で海外のアガベスピリッツ全般をプロモーションする企画と共催で記念イベントを開催してきました。コロナ禍の煽りを受け3年ぶりの開催となった今回は、初めてメスカルだけにフィーチャーし、改めて『メスカルの日』をローンチする機会として、産地であるメキシコを中心に、海外からメスカルにちなんだゲストが多数来日しました。

 

2019年以来、当イベントのゲストとしては二度目の来日となるEduardo Belaunzaránさん(ワハカ インポート・マネージングパートナー、メスカル研究者)やOscar Manuel Martinez Barreraさん(レアルマトラタル 代理人)、José Ramonさん(センティール オーナー)といった面々に加え、日本への輸入が始まったばかりの「サン コスメ」のオーナーの一人であるGernot Allnochさん(ドイツから来日)や、Lupita Leyvaさん(Mezcal Leyendas ブランドアンバサダー)、Octavio Arzateさん(CEO Luhulaa Tradiciones de México)、Antonio Lópezさん(Lopez Real Mezcal Mezcalero)Marcelo Martinezさん(Tentación Ancestral Mezcal オーナー)といった、日本未入荷のメスカルの生産や販売に携わる方々がメキシコから来日。


また、先日発表されたThe World’s 50 Best Bars 2022で北米最高位となる4位を獲得した「Licorería Limantour」の共同オーナーで、バー業界の有名人であるBenjamin Padronさん、30万人以上の登録者数を誇る人気Podcast「Café con Mezcal」のパーソナリティを務めるCarlos E. Langさん、メスカルを提供するレストランやアミューズメント施設を多数運営するRicky Gleasonさんといった、メスカル文化広がりに寄与するゲストも来日し、2022年の『メスカルの日』を盛り立てました。

(左上から時計回りに)Eduardo Belaunzaránさん、Oscar Manuel Martinez Barreraさん、Gernot Allnochさん、José Ramonさん

(左上から時計回りに)Eduardo Belaunzaránさん、Oscar Manuel Martinez Barreraさん、Gernot Allnochさん、José Ramonさん

(左上から時計回りに)Lupita Leyvaさん、Octavio Arzateさん、Antonio Lópezさん、Marcelo Martinezさん

(左上から時計回りに)Lupita Leyvaさん、Octavio Arzateさん、Antonio Lópezさん、Marcelo Martinezさん

(左から)Benjamin Padronさん、Carlos E. Langさん、Ricky Gleasonさん

(左から)Benjamin Padronさん、Carlos E. Langさん、Ricky Gleasonさん

 

不特定多数に向けて開催される有料イベント「Celebration Event」とは少し異なり、当セミナーは飲食業界関係者やメキシコ関連の事業に携わる方、メディア関係者の方などの対象者を無料でご招待しました。

 

日本でも少しずつメスカルの注目度が上がっていることや、その第一人者たちがセミナーを行う貴重な機会とあってか、用意した席が足りなくなるなど多くの来場者が集まりました。

 

セミナーの冒頭には、メルバ・プリーア駐日メキシコ大使によるご挨拶がありました。まずは来場者や来日ゲストへの感謝を述べると「メキシコや世界中で人気が高まっているメスカルには、それぞれの偉大な文化と伝統が凝縮されている。それを味わうことによって、何世代にもわたるメスカル製造者によって作られた蓄積された伝統を味わうことができる」と、長い歴史を持つメスカルの価値について力説しました。

続いて農業農村開発省アルベルト公使によって、今年のメキシコの蒸留酒の売り上げは上昇しており、これからもそれは続くと予想されることが述べられました。

(左)メルバ・プリーア駐日メキシコ大使、(右)農業農村開発省アルベルト公使

(左)メルバ・プリーア駐日メキシコ大使、(右)農業農村開発省アルベルト公使

セミナーの様子

今回の目玉コンテンツとも言える来日ゲスト陣によるセミナーでは、各ゲストが10分前後で自らが携わるメスカルの紹介。
その独特の製法や味わい、楽しみ方など、ブランド独自の魅力を、現地の文化の紹介を交えながら講義するなど、メスカルとメキシコの文化の結びつきの強さを感じさせました。
また、時折サルー(乾杯)するゲストもいるなど、メキシコらしさを感じさせる雰囲気の中でセミナーは行われました。

 

一方でゲストの一人であるCarlos E. Langさんのセミナーでは、文化的側面でのメスカルを紹介。「辛いときにメスカル、楽しいときにもメスカル」という有名な言葉に加えて「メスカルは温めたり冷やして飲みません。そして、メスカルは飲み手を選びません。金持ち、貧乏、体型の如何を問わず飲むお酒です。昼食時や夕食時、また朝食を抜いたときにも飲みます」と紹介。メスカルには人間同士を引き寄せる魅力があると伝えました。

 

その他にも、日本未入荷のメスカルを複数展示したプエブラ州(ブース運営はメキシコ大使館が代行)や、新たに「セブー」や「ロスアマンテス」の輸入が決まったサニーカラー・ジャパン社、「サン コスメ」含む複数のメスカルブランドの輸入を開始するジェイドックス社が登壇し、2時間に及んだセミナーが終了。
最後にゲスト陣が総出のサルー!で、イベントの後半の試飲会へと移行しました。

「Luhulaa」のパートナー、ミゲルさんのセミナーの様子

「Luhulaa」のパートナー、ミゲルさんのセミナーの様子

プエブラ州のセミナー

プエブラ州のセミナーの様子

ゲスト陣でサルー!

試飲会では、日本未入荷品も含む、およそ40ブランド100種類以上のメスカルが出品。これだけ多くのメスカルの飲み比べができる機会は滅多にないとあって、熱心に試飲する方が目立ちました。
とりわけ来日ゲストのブースには常に多くの人が押し寄せ、ゲストに質問を重ねる方が多数見受けられたのは印象的でした。

また、会場では、大使館シェフのヘルマン氏によるメキシコ料理もご用意。メキシコが誇る文化を学んだ後に、その食と酒を体験した来場者は満足の様子でした。
来日ゲストからも、日本のメスカル市場の成長に期待する声が多く、今回の一連のイベントをきっかけに市場が拡大していくことを願い、引き続きメスカルのプロモーションに力を入れていきたいと思います。

試飲会の様子

試飲会の様子

取材:小針真悟(LiquorPage)

メスカルの日オフィシャルHP