イーロン・マスク氏のTesla社がテキーラを発売!250ドルの価格でも数時間で売切れ

イーロン・マスク氏のTesla社(Tesla Inc.)からテキーラが発売され、250ドルの価格でも数時間で売切れました。

Forbes México
2020年11月6日

同社のHPによると、Teslaテキーラは米国のニューヨーク、カリフォルニア、ワシントンなど数州内でのみ販売される。

《ロイター通信社》
イーロン・マスク氏(テスラ社のCEO)は、ある目論見をツイートで表明した2年後に「テスラ・テキーラ」を発売するという約束を果たし、単価250ドルのボトルは、オンラインショップで瞬時に飛ぶように売れた。

写真には、輝く充電のシンボルを象った輝くボトルが写っており、当初発売の試みたコンセプトとは大きく異なるものである、2年前のツイートでは、エイプリルフールの日に「テスラキラ」(”Teslaquila”)として市場に送り込もうという目論見であったが、支持者の多くはジョークとして受けとめていた。

マスク氏が同年10月にその銘柄を登録しようとしたところ、メキシコのテキーラ生産者からは好ましくない反応が上がった。また、テキーラ規制委員会(CRT)も、「当該名は、テキーラという言葉を連想させる。テキーラは保護されている言葉である。」と表明した。

同社のウェブサイトによると、製造元はNosotros Tequila社であり、フレンチオークの樽で熟成させたアニェホ(アネホ)で、「ドライフルーツのタッチと軽いバニラ香があって、シナモンと胡椒のバランスの取れたフィニッシュである」との説明がなされている。

《解説》
このテキーラの特徴を若干敷衍しておこう。材料のアガベはバジェス地方とロスアルトス地方の両方の産地のものを使用、スモールバッチ、マンポステラ、ローラーミルでの搾汁、ステンレスタンクでの発酵、ステンレス蒸留器で2回蒸留。
アルコール度数は40%。
フレンチオーク樽で15ヶ月熟成。二種類の産地のアガベを使用することで、ロスアルトス地区のアガベから甘さとレモン風味を、バジェス地区のアガベからはハーバルなフィニッシュ感をテキーラに与えることができるとしている。

Nosotros Tequila社は、カリフォルニアベースのテキーラとメスカルを扱うメーカーであり、ハリスコでの実際の製造はNOM番号1438のDestilería del Valle de Tequila, S.A. de C.V (別名Casa Maestri)によって行われている。

自動車業界の中で、独自の製造戦略で世界を席巻するテスラ社のテキーラ業界への初の参入ということだけでも大きな話題性があると言えよう。

なお、CRTの最新の声明を以下に示す。
「イーロン・マスクは、アガベーテキーラ生産チェーンに適切に参加し、本年2月以降、メキシコ産業財産庁(特許庁)からテキーラの原産地呼称の使用許可を得ている。今や、テスラという銘柄は、メキシコを代表する飲料の規格を忠実に履行する1,800を超えるメキシコ及び海外での認証銘柄の一つになった。乾杯!」

翻訳・解説:松浦芳枝
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